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気胸体験

2024年1月5日

息子が気胸になったので、同じ境遇の人の助けになればと記事を残します。

気胸になりやすい人

学術的になぜかわからないとのことですが、痩せた若い男子に多い頻度で発生する気胸。筆者の息子もまさにその典型。

発症時年齢24歳、身長176センチ、体重58キロ、BMI19。

一般的なBMIは22前後なのでかなり痩せ体系です。こりゃなってもおかしくない。

似たような体系の人はちょっと注意ですね。

気胸の症状

本人からいろいろヒヤリングしたのですが、右肺部が強い痛み、さらにおぼれたような息苦しさで顔をゆがめていました。似たような状態が半年前に会ったのですが、病院行って、原因不明。もちろん気胸を疑られてレントゲンを撮るも全く異常なし。推測として、この時気胸を発症、しかし病院行く前に自然に治ってしまった(正確には治っていないが肺が膨らんで病巣がわからなくなった)と、今になってそうだろうという結論になりました。

今回は全く良くならず悪化の一途だったため、命の危険を感じ病院へ。むしろ気胸と診断された方が逆に助かったわけです。このまま原因不明では頭を悩ます一方であるため。

肺が虚脱しており、すぐさま気胸ドレナージ開始。緊急入院。

気胸での入院

さすがに肺の虚脱が見られる場合は緊急入院となります。すぐに処置しないと、息苦しくて本人が辛いですし。

本当にすぐに気胸ドレナージのために胸部を切開し、管を通します。この管を通すのがかなり痛いとのことです。

もちろん切開する部分は局所麻酔ですが、その先の胸膜をチューブで突き刺すときにゴリゴリゴリっとかなりの痛みを襲ったといいます。涙がじんわり出てきてつらいとのこと。通してしまえばあとはその部分の違和感はあるものの数日で慣れるとのことです。

ただし同じ位置に管が通っており、その部分を下にして眠れないため、寝返りも打てず、睡眠がかなり困難であるとのことです。

肺の拡張し安定するまで入院です。息子の場合、拡張して順調!ってときに次の日に虚脱、また拡張して良さげだなってときにまた虚脱。この繰り返しで、入院7日目で手術の決断。入院8日で手術となりました。

気胸の手術

まず本人同意、家族同意ですね。一番怖いのは、麻酔の話。全身麻酔のため、体が動かない影響でエコノミークラス症候群のような状態となり、血栓が心臓、脳に行くと命に係わる可能性もあるという内容。これは怖い。ですが、実際はパンパンのストッキングをはいて足に血栓ができないような工夫をしていますし、筆者も人間ドッグで毎年全身麻酔して胃カメラ飲んでいますので、まあここは腹をくくって許諾しました。

全身麻酔のタイプは病院によって違い、背骨に太い注射を打つ麻酔と、通常の注射と吸入で麻酔を注入するタイプがあるのですが、息子の行った病院は後者のいかにも怖くない方です。背骨に太い麻酔?!それだけで痛いやん!実際息子は麻酔に関しては痛くないと言っていました。

15時に手術開始。18時に本人と面会。3時間かかったと思いますが、実際は2時間でした。17時には終わって、麻酔が覚めてから手術終了として執刀医から話を聞きます。

結果として、気胸のリークが見当たらず。しかし、ブラと呼ばれるうすい膜が膨らんで破れる寸前のものが3か所直列にあり、すべて切り取り、自動縫合機で処置して終了しました。とのことでした。

ブラの病巣は処置したものの、それがリークの原因ではないとのことがかなり気がかりでしたし、リークが見当たらないというのもすごく心配です。病巣があってもそれが元凶じゃない?!一体何なんだろう・・・

例え話ですが、タイヤの空気漏れがわかりやすいですね。なんど空気漏れ(リーク)をテストしてもリークを確認できず。しかし薄くて擦り切れている部分があったので、そこを処置しました。こんなイメージです。

案の定、手術終了後わずか30分で一気に肺が虚脱、息苦しくて大変な症状になってしまいました。

酸素ボンベをつけて、今後の対応を協議。

翌日病院から電話で、再手術するとの決断。1回目の手術からわずか2日後に再手術となりました。

2回目の気胸手術の説明

肺の胸膜に水を入れ、陰圧(息を吸った状態。つまり肺が膨らんだ時)をかけてリークをわかりやすくさせて、しらみつぶしにリークを探しますという説明を受けました。

時間はかかるとのこと。14時に手術開始。18時終了。実際は17時に手術は終了。麻酔から覚醒した時間が18時。やはり3時間かかったんですね。

結果報告

肺の全周をカメラで確認するために手術の穴をさらに増やして、合計6回見て回ったにもかかわらず、リークは発見できず・・・しかし7回目、1回目の手術をした場所のちょっと先の部分からわずかなリークを発見、そこを処置しましたと報告を受けました。

正直、これで本当に治ったの?と疑問もありましたが、若い自然気胸の大抵の場所が肺突部分に発生していることから、やはりセオリー通りなんだな。と自分を納得させました。

ただ、今回はこの肺突部分を前回縫合した部分含め、ガーゼのようなものでカバーし、さらに糊を塗布し、補強したということでした。

なので、もうこれ以上治療はないということでした。

麻酔が切れて、相当傷口が傷み、眠れなかったそうです。我慢するしかないですね。

2回目の手術翌日以降の様子

おっ。翌朝目覚めて、息苦しさがない。明らかに呼吸が楽。ちなみに2回目以降全く呼吸に苦しさはなく、ほぼ体感的に呼吸に関しては完治という結論です。

しかしレントゲンでは1回目ほどではないにしても肺の虚脱が発生。

その翌日肺が拡張。その次の日も問題なし。順調です。

医師の話として、

今回はカバーリングという手術で、当然1回目の手術部位は時間の経過でくっつくのですが、どうしてもくっつくまで時間もかかるし、強度として処置していないため再発の可能性もあるというのです。

その補強をするため、つまり再発を限りなく減らすためにカバーリングをしたということです。そもそも1回目でカバーリングしてくれたら2回目必要なかったんじゃないかとも思うのですが、やってみないとわからないということです。

今回は1回目の縫合部の治癒、カバーリングの馴染が時間の経過とともに進み、リークも収まるという想定通りになりました。

2回目手術から12日後に胸腔ドレナージ終了。管を抜いて、翌日退院となりました。

胸腔ドレナージのブクブクについて

2回目の手術が終わってもブクブクが止まりません。これはリークしている証拠です。

しかし2回目手術から3日後には通常の呼吸でブクブクが止まり、10日後には咳をしても深呼吸してもブクブクが止まりました。胸腔にたまった体液もほぼ出て、治癒と判断。

管を抜くときは息を止めて、一気に抜くのですが、それほど痛くないということでした。入れる方が100倍痛いとのことです。

今後について

今回は右肺のみ処置しましたが、実はブラは左肺にもあります。今回はスルーしました。なので今後左肺が気胸になる可能性が極めて濃厚。右は今回で恐らく完治、再発はしないと勝手に思っていますが。

なので、BMIをとりあえず21までもっていかせます。

普通体系、30歳を過ぎると極端に気胸患者は減るという統計があるため、あと5年発生しなければ恐らくもう大丈夫でしょう。

退院後8カ月経過しましたが、今のところ全く問題なく、完治しております。左肺にもブラがあるのですが、問題ないです。治療した右肺も調子はいいとのことですが、たまに患部がチクチクするそうです。

その他筆者が疑問に思ったことのメモ

医療費について

まず息子は社会人です。なので入院中に会社の保険組合に電話し、高額医療の申請をしました。

気胸の手術、入院は無保険だと100万円くらいします。保険適用で3割でも30万以上なので、これは高額医療制度に大抵はひっかかります。

息子は一般的な収入なので、1カ月当たり6万ほど超えるとそれ以上の支払いは不要となりました。つまり3月の医療費は6万以下なのですべて支払う必要あり、4月は膨大な額でしたが、6万でOK。その他パジャマレンタル、食事代が3万円。トータル14万円でした。退院後に高額医療申請するのではなく、早めに動いた方がいいでしょう。

体がゆがむ

退院した息子をみてまず驚いたのが、姿勢。

体が曲がってます・・・

右肺の処置なので、右側に管が通っています。なので必ず寝るときは左下、さらに歩くときは右側をかばいますし、ドレナージの機械もあります。そうすると体も歪みますよね。1カ月近くそのような体勢なのでそれ以上の時間がかかりますでしょうが、意識して姿勢を直させます。

大量のレントゲン写真で被爆大丈夫?

3週間強入院。その間毎日レントゲンやって確認していたため、被爆が大変心配です。

まず今回1回だけCT撮影、胸部X線はほぼ毎日となります。背筋が凍りそうですが・・・・

実際は30枚胸部X線撮影をしても1回のCTより少ないということなのです。つまり今回の入院ではCTを1.5回分程度撮影した量の被爆であるということです。それで健康被害が出るとは到底思えないので安心しました。

わかりやすい表が見やすいです→健診会のサイト

また、いろいろ判明したら追記します。

子供のこと

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