蓄電池導入後電気代は安くなる
当たり前ですが、蓄電池を導入すると電気代は安くなります。しかしあくまでも太陽光発電を伴っての場合です。我が家は蓄電池と太陽光発電システムを導入していますので、その経験から記事にしております。
オール電化住宅で、太陽光発電が無い住宅でも、夜間の安い電気代で蓄電し、貯めた電力を単価の高い日中に使うことで電気代を浮かせる。つまり差額にて得するという理論ですが、これは実体験として感じませんでした。
契約している電力会社のプランを確認
まず太陽光発電が伴っている場合、間違いなく電気代は下がります。天候にもよりますが。
太陽光発電が無い家庭の場合、差額で電気代を安くするというならまず、契約している電力会社の料金設定を確認しましょう。
我が家は東京電力のオール電化プラン「電化上手」
我が家の例を表にしました。しかし電化上手のプランは現在申し込み出来ないため、今主流のスマートライフプランも交えております。
プラン | 深夜時間帯 | 深夜以外時間帯 | 日中時間帯 |
---|---|---|---|
電化上手 | \29.05(23時~7時) | \36.07(7時~10時、17時~23時) | \44.13(夏季) \40.64(10時~17時) |
スマートライフ | \28.06(1時~6時) | \35.96(6時~翌日1時) |
電化上手の深夜時間帯は電気代単価\29.05です。日中は\40.64です(冬場)
差額は\11.59です。今主流である蓄電池の容量は7.2kwらしいのですが、それを例にして計算してみます。
太陽光発電が伴わない場合
ちなみにフルで7.2kwはたまりません。蓄電池を維持する電力は最低限残す必要があるためです。ですので、実際に蓄電できる電力は8掛けと思ってよいでしょう。7.2の場合5.76kw蓄電できるという計算です。
差額のマックスを計算すると11.59*5.76=\66.76
さらに1カ月で計算すると66.76*31=\2069
1日2回も充電するのは一般的じゃないです(深夜貯めた電力を深夜に使いませんから)
つまり、太陽光発電システム無の場合、1カ月マックスで\2069節約できる計算です。
しかし落とし穴が。
電力にはロス(変換効率)が必ず存在する
1の電力を生み出して1に転嫁できません。
必ずロスがあるのです。車のオートマチックは10の動力を得ても実際にミッションに伝わるのは6程度とされています。熱エネルギーなどにも変換されてしまい、肝心な動力へ行かないエネルギーがある訳ですね。
蓄電池の電力ロス(変換効率)は9.5割程度
現在発売中の蓄電池はエネルギーロスが9.5割程度です。つまり1.5割分利益が出ない。
リチウムイオン蓄電池は直流で充放電を行うので、交流からの充電・交流への放電の際に、それぞれ電力を変換しなければなりません。その変換効率がおよそ95%程度なので、充放電でそれぞれ5%分の損失があるのです。
ヤマキシの蓄電市場
先ほど1カ月の差額利益は\2069円と算出しました。それに9.5割で計算すると、
¥1965
がおおよその利益となります。
年間ですと、¥23587です。月々の蓄電池代支払いと比べると・・・ほぼ利益など無いと考えられます。つまり太陽光発電が伴わない蓄電池は導入不要であり、無意味と言えます。強いて言えるなら、停電等の緊急時に助かるって程度です・・・
太陽光発電システムが伴う蓄電池での利益は
これは我が家の例ですが、結果は出ます。そのためのおススメもお知らせしますが、まず数値から。
1カ月のうち15日が晴天と仮定しましょう。冬場でも平日はマックスで蓄電できます。土日在宅しているとマックスは厳しいですが。
5.76kwが最大蓄電量と書きましたので、15日晴天が1カ月有るとして計算すると、
5.76*15=86.4kw
日中\40.64で使用できるので、¥3511円
安い深夜電力を使わず太陽光で蓄電できるため、3511円は無料で使えます。年間だと、\42136
ちなみに晴天が多く、日中が長い5月あたりだともっと伸びます。
また、こんなことはあり得ませんが365日すべて晴天だと仮定する計算を記します(つまり最大マックスでいくら儲かるかを見てみましょう)
5.76*40.64*365=\85441
つまり最大\85441/年と言う計算です。これをもとに蓄電池導入を決めてみてはいかがでしょう。補助金が無いなら全く導入する意味がないとは個人的に思います。停電時のメリットしかないでしょう。
補助金が大きい東京都の場合は導入メリットは大きいでしょう。
だって低く見積もって\42136の利益が出るなら15年で\632040となります。導入資金200万円、補助金が100万なら実際の出費は100万円。15年利益で差額37万円程度となりますが、もっと安く導入できる、また補助金がもっと高いならペイできるでしょう。
実際どうなの?
実際に去年と今年の比較をしていきます。燃料調整費があるため金額ではなく、購入電力量で比較します。
2022年、2023年の10、11、12月で比較しましょう。2023年蓄電池導入。
12kwマイナスとなりました。
169kwマイナスとなりました。2023年10月は天候が過ごしやすく空調利用が激減。
109kwマイナスでした。2023年11月は暖冬で空調利用が少なかったです。
蓄電容量を細かく制御するのが一番お得
我が家では前日に天気予報を見て夜間電力量を判断します。晴天の予報なら深夜電力で蓄電はしません。
だって晴天なら太陽光発電でたっぷり蓄電できるからです。もちろん予報なので100%当たりませんが・・・
もし予報を無視して深夜料金で100%蓄電して、晴天でたっぷり太陽光発電している場合、すべて売電に回ってしまうのです。売電価格は\8.5/kwですよ。これ日中使うと\40.64/kwですからね。
つまり4.7倍も損しちゃうわけですよ。天気予報しっかりチェックしてくださいね。
いかがでしょうか。これらを踏まえた導入計画をおススメします。むやみやたらに導入すると後で納得できない場合もありますよ・・・
まとめ
補助金と蓄電池導入費用を天秤にかけて、自己資金70万円くらいなら15年でペイ、それ以降儲けが出る。そのようなイメージです。もちろん太陽光発電システムが無いと費用対効果は無いです。
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